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プリズン・セッション

プリズン・セッション

こんばんは。本日は心理カウンセラー・サイコセラピストのひとみーなです。

前にも書きましたが、私は「プリズン・ボランティア」として、不定期的に、チャンギ刑務所の「プレイ・ルーム」(受刑者と面会する手続中の待ち時間のプレイ・セッション)、「チルドレン・セッション」(子供達が受刑者と実際に壁なしの対面をするための準備セッション)、と、「プリ・セッション」(受刑者が子供達と壁なしの対面するための準備セッション)のお手伝いをしています。

本日から、プリ・セッションが始まりました。

チャンギ刑務所の受刑者は、約1万人。そのうち1割が女性。
刑務所は、クラスターAとBに大きく分かれ、それぞれ、5つの棟に分かれています。

本日の私の担当は、クラスターA5。今年、来年にも出所が決まっている受刑者11人。私が「プレイ・ルーム」当番の時によく遊びに来るカイちゃん(仮名)のパパもいました。パパ達は、チルドレン・セッションで子供達はパパに書いた手紙を読み、感無量のようでした。

今回のプリ・セッションのテーマは、「親が刑務所に入ることによる、子供の受けるトラウマ」。パパ・ママが刑務所に入り長く離れ離れになることによる子供達の心理的負担はとても大きく、米国では論文も多数出ており、サポートするNPOも多数。。もちろん、その影響は配偶者等にも(なぜ「等」を使うかというと、受刑者と離婚する配偶者も多いので、その場合は、その両親、兄弟等の肉親、施設の人が、子供達のケアをします)。

そういった子供の多くは、家庭環境から、精神的不安定になり、引きこもったり、周りに怯えたり、逆に自暴自棄、暴力的になったり、そして睡眠障害などの身体的影響も出る可能性があります。また、配偶者等のケアギバーの精神的、経済的、身体的負担も大きく、ケアギバーの精神的不健康も子供に大きく影響します。

それを認識し、「塀の中」から子供達とケアギバーをどうサポートするか、が、ディスカッションのテーマでした。

「双方向のコミュニケーション」・・・彼らは月1回、20分しか家族との面会のチャンスがありませんが、手紙は月3回、許されています。その限られたチャンスで如何に子供達のケアをするか。今日のセッションで、パパ達は、いろいろ考えてくれたと思います。

今回は「受刑者」という極端な環境での話でしたが、これは私たち通常の生活をしている家族にももちろん当てはまります。

ちゃんと子供達を見ているか、配偶者やパートナーを見ているか、そして双方向のコミュニケーションの努力をしているか。

「双方向」ですよ。自分の言いたいこと、やって欲しいことだけをいうのではありません。もう一度言います、「双方向」です。

子供達も、配偶者もパートナーも、周りの人たち皆、違う個性を持っていて、違う思考回路を備えています。自分の思う通りにならないのが、普通。逆に、自分の思う通りのいい子達だったら、かなり問題があると思いませんか?この話は、またいずれ。

プリズンでのセッションは、明日、明後日と、来週の金曜日も行います。明日はクラスターB3、明後日はA4(女性棟)。法律を犯してしまったけれど、子供を愛する気持ちでいっぱいの、パパ・ママ達と触れ合うのが、楽しみでなりません。

愛する家族とともに、素敵な夜をお過ごしください。(一人暮らしの方は、遠くにいる家族を思い浮かべてくださいね)

About The Author

Hitomi Sano
La Vita Counselling & Spiritual Care代表
佐野 仁美 | Hitomi Sano

心理カウンセラー・サイコセラピスト
バッチ財団登録 プラクティショナー(BFRP)
スピリチュアリスト・ミディアム&ヒーリング・ミディアム
通訳・翻訳(金融、企業法務、心理カウンセリング、スピリチュアル全般)
英国Supiritualists’ National Union (SNU) 正会員, SNU 認定ヒーリング・ミディアム

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