プリズン・ボランティアの上半期のハイライト
こんばんは、今日は、心理カウンセラー・サイコセラピスト&プリズン・ボランティアのひとみーなです。
今日は、サルベーション・アーミー(救世軍)のプリズン・サポート・サービス・チームの半年に一回の一大イベント、ファミリー・ボンディング・プログラム(FBP)の日でした。
今日から2週間に渡り、クラスターA、クラスターBの各5棟の受刑者のうち、その子供(5歳から18歳)がFBPに登録しており、受刑者、子供達それぞれがサルベーション・アーミーのグループセッションに参加した人たちだけ、半年に一回、家族がガラスの壁越しでなく、直に接するチャンスが与えられます。
今日はクラスターAの第4棟、女性受刑者専用棟。
FBPは、ただの家族の再会だけでなく、家族でゲームに参加することを通じて、サイコ・エデュケーション(心理教育)を行います。今日のテーマは、「コミュニケーションの大切さ」。
女性受刑者の身なりはとてもきちっとしています。皆、きちっとショートカットやショートボブに整えられ、化粧はしていないしコンタクトレンズもせず眼鏡姿なのですが、清潔感があります。
本日の女性受刑者は12人。子供達合計24人。子供が5人もいる受刑者が2人もいました。私は、サルベーション・アーミーのスタッフに混じって、プリズンボランティアとしてそのプログラムのサポートをしました。
子供達は厳しい身分証明書チェックを経た後、それぞれ入館証が渡され、中に入ります。そこから小型バスに乗り、A4の建物へ移動、さらに建物に入るチェックがあり、ママたちの待つセミナールームへ移動。
そして、再会。。
家族が再会したら、もう、大変。
涙、涙、涙。
ママと子供たちは、キスやらハグやら、その再会を喜びました。
部屋中が、幸せオーラで充満。
今日はメディアも入っていたのですが、メディアの人も、そして私もいつも通り、もらい泣き。
お互い離れ離れで、辛い思い、寂しい思い、恋しい思いをしてからの、再会。
本当に、研ぎ澄まされた、純粋な、親子愛。
この空気感に触れるだけで、全ての疲れも吹っ飛びます。
この幸せな瞬間に立ち会いたいため、私はプリズン・ボランティアを続けています。
二時間強のプログラムを終えた後の別れは、また大変辛いです。
子供達もママたちも、号泣。別れを惜しみます。また半年後の再会を約束して。
子供達の親を慕う思いが、受刑者たちの社会復帰のモチベーションとなることを心から願います。
ちょっと残念な話をすると・・・
彼らの多くは、再犯者です。特にドラッグの使用。
本当に、辞めてもらいたいです。子供達のためにも。
今日は、私が子供達のセッションで顔見知りとなり、昨年末のFBPでパパと再会していた姉妹(5歳、7歳)がいました。今日は、ママと再会していました。つまり、両親ともに受刑しているということ。彼女たちの面倒は、お父さん側のお祖母さんが見ています。そのストレスも、大変なものです。
両親が離婚したり死別したり、面倒を見てくれる親戚がいない場合は、子供達は施設に入ります。今日も、施設から2人の子供達がきていました。そのうちの一人は、足のサイズに合わないぶかぶかでボロボロの靴を履いていました。学校でいじめにあっていないか、心配です。
子供達も、受刑者たちも、早く一緒に新しい生活を始めてくれることを願ってやみません。社会復帰は、またいろいろ問題があるのですが、それはまたいつか。
今日は、メディアの取材が入りました。夜の番組でも流れ、早速新聞(ネット版)の記事にもなりました。それが、この記事です。
https://www.straitstimes.com/singapore/hugs-and-tears-as-children-visit-their-mothers-during-special-prison-visit
普通に生活するって、本当にありがたいことですよね。
今日は、身近にいる大切な人をハグして寝てください。そういう人がいない場合は、自分自身をハグして寝てくださいね。