誰でもできる、緊急時の心のケア
こんばんは。ひとみーなです。
今年の言葉は「災」。
京都は清水寺の高僧が、その一文字をしたためました。
今年は、地震や台風等の天災が多かった様に思います。
皆さんの身近な方、お友達のご家族も、被災された方はいらっしゃるのではないでしょうか。辛いことを思い出させる、一文字。どうやって決めるのでしょう。
さて、昨日は、WHO(世界保健機構)承認の、PFA(Psychological First Aid, 心理的応急処置)講座に行ってきました。
災害等の危機的状況の時に、私たちはどう支援できるか。
決して臨床心理士やカウンセラーである必要はなく、同じ被災者として、またボランティア(支援者)として、どういう心理的サポートができるか、という講座。
世界保健機構承認のこの講座は、日本の天災だけではなく、世界中での同じ様な緊急状況、例えば、戦争状態とか、に適応するよう作成されています。例えば交通事故に遭ってしまった、遭遇してしまった、とか、そんな状況の時に、どう感じますか?
例えば、被災。まず、パニック。近親者への心配、それから支援の遅さにイライラしたり、避難所の状況に不満を持ったり、体調が悪くなって不安になったり・・・そしていつ復旧するかの不安、または絶望・・・
うーん。暗い話になってしまいました。
ここシンガポールは地盤が安定しており、地震はありません。幸運なことに、雨季のスコールはあれども、水害の大きな被害もほぼありません。あるとしたら、事故とか火事とか、まさかと思うけどテロとか、あとは日本にいる肉親に何かが起こったとか。そういう状況でも、感情は大きく動きます。
この講座では、多くのケーススタディ、ロールプレイがあり、充実した6時間でした。
ネタバレになりますが・・・・
大切なのは、P+3L
Preparation(準備)
Look(誰が助けを必要としているか、状況把握)
Listening(助けを必要としている人の話を聞く)
Link(必要としとしている情報をつなぐ)
資格は必要ありません。人を助けるって、そもそもそんなのはいらないんですけどね(笑)。たくさんの患者を見て、パターンに整理・効率化したのが、臨床心理学やカウンセリング手法というもの。
でも、そのカウンセリング手法を本当に身につけるには、理論を読むだけではなく、ロールプレイで体感するのが一番。この講座ワークショップでも、被災者役になったり、支援者役になったり。
このプログラムは、日本における被災者のケアを前提としているだけかと思いましたが、事故とか火災とか身内に何かあったりとかの場合は、シンガポールでも、ListeningとLinkはできます。
社会的支援が十分であれば、人は心理的に早く回復することがデータで出ているそうです。トラウマが早く解消するかもしれません。相手の話を先入観なく聞き、何が必要かを見極め(Listening)、その情報とつなぐ(Link)。それだけで、どれだけの人が救われるか。
次回はいつあるかわからないですが、是非、参加をお勧めします。いつか、何かの役にたつかも。
もちろん、日本でも講座をやっています。
災害時こころの情報支援センターHPまで。
https://saigai-kokoro.ncnp.go.jp
私は「レスキュー・レメディ」を携帯することに決めました。こういう状況のためのレメディですからね!
また明日から一週間、楽しい日々をお過ごしください。