思考のクセ⑦:過度の一般化(Overgeneralization)
こんばんは、ひとみーなです。
「思考のクセ」シリーズはいかがですか?英語ではCognitive Distortion、日本語では認知の歪みと言われています。自分で作り上げた思考のクセによって、私たち自身をネガティブな感情にさせています。
今回も、こんなクセを持っている方、周りにいらっしゃるのでは?
思考のクセ その5「過度の一般化」(Overgeneralization)
<どんな人?>
何か嫌なことや悪いことがあったとします。
それがいつも起きてしまうと考えていませんか?
・自分は絶対テストに合格しない
・いつも上司から評価されない
・いつも人から嫌われる
自分のやることなすこと全て否定的に考えてしまう、これまた自己評価の低いタイプの方です。
他人と比べて、自分は人より劣っている、自分は価値のない人間だ、そう信じて疑っていません。そう、自己評価の基準が、「他人」であることが多いのです。他人の物差しで自分を見てしまっています。
そして何か悪いことが起きると、やっぱり、と思ってしまいます。
自分の信念が確証に変わってしまうのです。
この方には口グセがあります。
「絶対に」とか「いつも」とか。
本当に「絶対」でしょうか。本当に「いつも」なのでしょうか。
自分に自信がない割には、この「絶対」とか「いつも」とかには自信を持っています。
嫌なことや悪いことがいつも起きると思っていると、
自分自身に対して悲しかったり憤ったり責めたりしてしまうでしょう。
会社や学校に行くのも辛いでしょう。
お友達に会うのも辛いでしょう。
ましてや、新しい人間関係を築こう思っても、新しい仕事を頑張ろうと思っても、またダメになってしまうという自分の中の刷り込みがあるので、今一つ前に進めません。
ずっと同じ場所に居続けてしまう、変化も進歩もない人生になってしまうかもしれません。
もう一回、問います。
本当に「絶対」でしょうか。本当に「いつも」なのでしょうか。
<どうやって解消する?>
「いつも」悪いことが起きているとしたら、それをリストアップして見ましょう。
人に嫌われた経験があるのであれば、いつ、誰に嫌われたのでしょう。
意外や意外、ひとりかもしれません。
「絶対」悪いことが起こるといった根拠を考えてみましょう。
何回悪いことが起きましたか?
ほら、ここでもほんの1回かもしれません。
そうです、この思考のクセのある人は、ほんの1、2回の出来事を過度に一般化し、いつも悪いことが繰り返されるように思ってしまっているのです。自分でそう結論付けて思い込んでいるだけです。
私たち皆、一生懸命生きている中で、全てが良いこと・楽しいことばかりではありません。誰にだって嫌なこと、悲しいこと、辛いことはあります。
確かに悪いことは起きたでしょう。
でもそのたった一回の出来事で、全てがそうであると結論づけするのは早すぎませんか?
過度に一般化することにより自分を萎縮させたり、言動にストップをかけたり、また問題が起きるかもとビクビクして生活する必要はありません。問題が起きたら、その時に対処すればいいだけの話です。
「いつも」や「絶対」は、自分で勝手に決めていること。
将来については誰もわかりません。
その口グセを手放すことからやってみませんか?
今の気持ちを癒すため、また明日の、未来の自分が前向きに頑張れるように、
思考のクセをなおす「行動」をとってみましょう。
またネガティブなことしか考えられない自分を発見したら、そして家族や友人に指摘されたら、何か自分のOKな部分を探してください。
そして、感情がマイナスに動いたら、まずは深呼吸。
ここでご紹介しているのは、思考のクセの代表的な形態です。
思考のクセ自体、単独では存在しませんし、人それぞれ生まれ育ちも現在の環境も違うでしょう。
心を健康に保つということは、身体の健康にも自分の魂の健康にも直結します。
この情報が皆様の心の癒しのお手伝いとなりますよう。