思考のクセ⑥:マイナス化思考(Disqualifying Positive)
こんにちは、ひとみーなです。
思考のクセは、誰にでもあります。
私にも、もちろんあります。
思考のクセがあるのが悪いのではなく、
そのクセにより、感情が非常にネガティブに傾いて、辛くなってしまうのが問題なのです。
特にネガティブな感情に悩んでなければ、全然問題ありません。
もし、ちょっと辛いな、苦しいな、イライラするな、腹が立つな、等々
そんな気持ちが続くようだったら、思考のクセがそれを引き起こしているかもしれません。
今回は、前回の「心のフィルター」から一歩進んだクセをご紹介します。
思考のクセ その4「マイナス化思考」(Disqualifying Positive)
<どんな人?>
心のフィルタータイプとは、良いことも起きているのに、心のフィルターがそれを遮断し、認識できなくなっている状態です。
マイナス化思考の人は、良いことが起きていることも「一応」認識しています。
ただ、その良いことが、一回きりの偶然と考え、もう二度と起きないと考えたり、さらに悪いことが起きる前兆と考えてしまいます。
例えば、
・道で転んだら見知らぬ人が助けてくれた。これが最後の良いことかもしれない。
・お母さんが優しい言葉をかけてくれた。何か企んでるかもしれない。
・私がみんなを気遣うのは、自分には下心があるからかもしれない。
どうでしょう?まだまだありますね。
これも、基本的に自己評価が低い方(low self-esteem)が陥りやすいこのクセ。
自分に良いことが起こるはずないと信じてます。
良いことが起きても、悪いように考えてしまいます。
悪いことが起きたら、やっぱりな、と思います。
素直に良いことを受け止められないのです。
その時の素直な感情を認められないのです。
自分には良いことを受け取るに値しない、そう思っています。
<この考えが感情に与える影響は?>
前回同様、一般的に、ネガティブな面しか捉えられない人は、その思考のクセにより
気分が暗くなる、落胆する、悲しくなる、自信が更になくなる、やる気がなくなる、絶望を感じる、生きているのが辛くなる
こんな感情に陥りやすくなります。
このタイプの人は、良いところを悪いように転換してしまいますので、
さらにネガティブな感情に拍車がかかります。
どうしてこのような思考のクセができてしまったのでしょう。
「自分は良いことをしてもらうのに値しない」
「自分は価値がない」
こういった考えがその人に刷り込まれています。
それは小さい頃からそう言われて育ったかもしれないし、
勝手に自分でそうだと決め付けて生きてきたのかもしれません。
それも長い間。
そして何が起きても、自分にとって悪い結果を導くと考えるクセがついてしまったのですね。
<どうやって解消する?>
良いことを良い、と認めるのは大変なことです。
何故なら、何があっても結果は全て悪いことにつながると信じているから。
一回、自分を俯瞰してみましょう。
起きた出来事と、それに対してどう自分が感じたかをリストアップしてみます。
起きた出来事と、自分の感情の後に、
「自分自身の勝手な解釈」が入っていませんか?その解釈に、根拠はありますか?
出来事1:転んだら人が助けてくれた
自分の感情:嬉しい、ありがたい、助かった
「勝手な解釈」:でもこれはまぐれだ、奇跡だ
出来事2:お母さんが優しい言葉をかけてくれた
自分の感情:嬉しい、気持ちが楽になった
「勝手な解釈」:お母さんは何か企んでるかもしれない。
出来事3:私がみんなを気遣う
自分の感情:役に立てて嬉しい、人を助けられて嬉しい
「勝手な解釈」:私は良い人ぶっているのかもしれない
「勝手な解釈」をする前に、自分の感情を思い出してみましょう。
その時、嬉しかったこと、ほっとしたこと、よかったと思ったこと
そんな気持ちがあったのに、見ようとしなかったり、否定したりしていませんか?
是非、自分の素直な感情を思い出し、それを受け止め、根拠のない「勝手な解釈」をやめてみましょう。そして良いことを良いと素直に認める自分を、認めてみましょう。
ひょっとしたらこの作業は自分一人では大変かもしれません。そういう時のために、カウンセラーというプロがいますので、相談してみるのも良いでしょう。
今の気持ちを癒すため、また明日の、未来の自分が前向きに頑張れるように、
思考のクセをなおす「行動」をとってみましょう。
またネガティブなことしか考えられない自分を発見したら、そして家族や友人に指摘されたら、何か自分のOKな部分を探してください。
そして、感情がマイナスに動いたら、まずは深呼吸。
ここでご紹介しているのは、思考のクセの代表的な形態です。
思考のクセ自体、単独では存在しませんし、人それぞれ生まれ育ちも現在の環境も違うでしょう。
心を健康に保つということは、身体の健康にも自分の魂の健康にも直結します。
この情報が皆様の心の癒しのお手伝いとなりますよう。